【新唐人2017年12月11日】北朝鮮から近い吉林省の共産党委員会機関紙「吉林日報」がこのほど、核攻撃から身を守る方法について全面を使って報道したのには2つの理由があると見られます。
12月6日、「吉林日報」が5面全面を使って、「核兵器の基礎知識と避難方法」と題する特別報道を行い、核兵器についての説明や核兵器から身を守る法について、イラストつきで説明しました。
記事では、「戦時の空襲と平時の災害との共通点」と、避難の際に携帯すべき物などについて説明しています。記事は、国内の大手サイトに転載されました。
中国核安全情報交流センター発起人の何岸全(か がんぜん)氏は、「吉林日報」の報道は、北朝鮮の核施設を破壊した際に中国東北部に及ぶ汚染被害を心配させるものであるほか、北朝鮮の度重なる核実験によって、すでに空気や水質が汚染されている可能性を心配させるものだと指摘しています。
朝鮮半島が緊迫している状態の今、この報道が出たことに注目が集まっていますが、吉林省の人民防空弁公室は報道の内容は「常識」に過ぎないとしています。
政府系メディア「環球時報」も、米朝間で軍事衝突が発生する危険が増大している今、吉林省が核に関する常識や防衛策を報じたのは、同省が核攻撃の危険に面していることを意味するのではなく、朝鮮半島を巡る情勢が東北地方に及ぼし得る潜在的な影響に関する報道が平時から少なすぎるため、今回の報道が注目を浴びたのだと社説で評論しています。
米国在住評論家 藍述氏:「中国政府は自国民の安全など気にかけていません。金正恩が中国東北部を核攻撃する可能性はあります。もしそんなことが起きたら、それは、中国政府が長いこと金王朝のやりたい放題にさせてきた最悪の結果を中国国民に負担させることです。」
北朝鮮は11月29日、日本海に向けて新型ICBMを発射し、アメリカ本土の各州を射程に収めると発表しました。
12月3日、米上院軍事委員会のメンバー、リンゼイ・グラム氏は、米朝は一触即発の状態にあるとして、米国防省に、在韓米軍の家族を引き揚げさせるよう求めました。
12月4日、米韓両国は4日間の史上最大規模の合同軍事訓練を行いました。
米軍が18日に金正恩斬首行動を起こす可能性もささやかれています。
北朝鮮は12月3日、「かつてないほどの強硬手段を取り、敵に代償を払わせることを考慮中」だと書面で宣言しました。
中国空軍は12月4日、戦闘機を黄海に派遣し軍事訓練を行いました。
チャイナ・モバイル(中国移動通信)は、北朝鮮難民避難所にインターネットを構築するとの策を打ち出しました。
米国在住評論家 藍述氏:「金正恩は国際社会の核戦争への懸念を無視して、自分の政権維持だけを望んでいます。彼が次にどんな行動に出るのか誰も予測はできず、戦争が起きる可能性はあります。」
在米時事評論家の藍述(らんじゅつ)氏は、「吉林日報」が突然核兵器に関する知識を報じたのは、北朝鮮の核戦争と関係がある可能性があると考えています。