北京市などその他の地域で、地方出身の低所得者の掃討や、石炭使用禁止の取り締まりを行っている最中、中国政府は北京市で「南南人権フォーラム」を初めて開催しました。
中国国務院新聞弁公室と外交部は12月7、8両日、北京市で「南南人権フォーラム」を初めて開催し、中国と50カ国の代表が世界の人権の未来について討論しました。
「南南」は南半球と北半球南部の多くの発展途上国を指し、アフガニスタン、タジキスタン、ブルンジ、パキスタン、アフリカ諸国、ブラジルなどから300人以上が同フォーラムに参加しました。
本来、人権の基準を推し量るものは、公民の権利、政治の権利、自由、民主といった価値観のはずですが、中国共産党中央宣伝部長の黄坤明氏は、開幕式で、発展途上国にとっての基本的人権は「生存権」と「発展の権利」であるべきと述べました。
黄氏は、中国の人権事業は「非常に大きな成功」を収めたと述べました。
オピニオンサイト「中国を変える」の創設者、曹雅学氏は新唐人テレビに対し、人権問題で世界から非難されてきた中国は「中国の特色」として弁解してきたが、今度は「攻撃」に転じたと指摘しています。
「中国を変える」創設者 曹雅学氏:「南南人権フォーラムは偶然開催されたものではなく、中国政府は国連でも『中国の特色ある人権の価値観』を推進しています。要するに発展が第一で、人権は二の次というものです。」
言論やネットの自由、信仰の自由を弾圧し、人権派弁護士を逮捕するといった中国政府の行為は、西側諸国によって人権侵害であると考えられてきました。しかし、外交部長の王毅氏は同フォーラムで、「人権の保障の仕方は一つではない」と述べ、本来の人権の基準を否定しました。
曹氏は、「中国の特色ある人権」を国際社会で公然と主張する中国政府は、国内の人権を改善する必要があるなどと思ってもおらず、弾圧はさらに強まるだろうと指摘しています。
新唐人テレビがお伝えしました。