『三字経』第9単元 信義に背いた虞孚(ぐふ)の末路
曰 水 火 木 金 土
yuē shuǐ huǒ mǜ jīn tǔ
曰(いわ)く水火 木金土
此 五 行 本 乎 數
cǐ wǔ xíng běn hū shù
此(こ)の五行 数に本(もと)づく
曰 仁 義 禮 智 信
yuē rén yì lǐ zhì xìn
曰く仁義 礼智信
此 五 常 不 容 紊
cǐ wǔ cháng bǜ róng wěn
此の五常 容(まさ)に紊(みだ)るべからず
《解釈》
水火木金土とは俗に言う五行で、これら5つの元素は万物の源でもある。また五行は相生(そうじょう)と相克(そうこく)の性質を併せ持つ。五常とは仁義礼智信の5つの徳を指し、皆が守るべき規範である。もし五常に背けば、大変な報いを受けるだろう。
《注釈》
五行:古来、天地万物をかたちづくるものと信じられた金・木・水・火・土をいう
本:根本、本源
數:本来、数という意味で、ここでは自然の理をいう
仁:慈しみ、愛する心など善良な品と徳
義:義理、当然しなければならないこと。公正、合理的
禮:礼儀作法、礼節
智:知恵、知識
信:信頼、信用
常:いつも、堂々と、不変である
容:容認する、許す
紊:乱れる、乱雑である