北朝鮮では反中ムードが高まっているようだ。政府は反中国の宣伝を繰り広げると同時に、一部の中国製品を流通禁止にしはじめている。韓国メディアが報じた。
韓国のニュースサイト「毎日朝鮮」は25日、北朝鮮の両江道地区の情報筋の話として、現地当局は内部会議で、中国製品のうち、工業品を除く食品や家電などをすべて販売禁止することを決めた、と報じた。
同報道によると、首都ピョンヤンと対中貿易の主要地区・平安北道新義州はおよそ1カ月前から、同禁止措置を打ち出した。
中国製品は北朝鮮小売市場の主力で、特に紙や文房具、化粧品、家電など。販売禁止は国民生活に大きな影響をもたらすとみられる。
こうしたなか、中国製のラベルを北朝鮮製に取り替えて販売など規制をくぐり抜ける業者が増えているという。
消息筋の話では、政府は中国製品を規制する理由について「アメリカ帝国主義の手下として我が国の経済を封鎖する中国に頼ってはならない」としている。
同禁止令はこれまでに韓国製品にたびたび発効されたが、中国に対するのははじめてのことだ。
これに先たって、北朝鮮政府は中国を「千年の宿敵」とする宣伝を繰り広げている。「日本は朝鮮の百年の宿敵で、中国は千年の宿敵」という公式論調だ。国連制裁決議に同調した長年来の盟友・支援国の中国への怒りが爆発しているようだ。