[モスクワ 28日 ロイター] – ロシア全土で28日、3月の大統領選のボイコットを呼び掛けるデモが行われた。警察はデモを主導した野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏を拘束した。
ロイターの記者らによると、今回のデモ参加者は、ナワリヌイ氏が中心となってこれまで行われたデモよりも少なかったもようで、同氏の求心力が低下した可能性が示された。
大統領選では現職のプーチン大統領の圧勝が確実視されているが、プーチン政権は、ナウリヌイ氏が主導する交流サイト(SNS)を駆使した反政権の動きに敏感になっている。
SNSには、デモに参加しようとモスクワ中心部の大通りを歩いていたナワリヌイ氏が警官に拘束され、護送車に乗せられる動画が投稿された。ナワリヌイ氏の弁護士はロイターに対し、同氏が数時間後に処分保留で釈放されたと明かしたが、後日裁判所に出頭するとした。
この日のデモでは、クレムリン(ロシア大統領府)に隣接するマネージュ広場に約1500人が集まったが、金属バリアや機動隊に取り囲まれ、広場の外に行進することを阻まれた。
第2の都市サンクトペテルブルクやロシア中部のエカテリンブルクを含む他の大都市でもデモが行われた。人権団体OVDインフォによると、モスクワ時間午後6時30分(日本時間29日午前0時30分)までに、全土で257人が拘束された。