氷点下のロシアの冬、生後3カ月の乳児が置き去りにされました。凍死の危機にさらされた小さな命を救ったのは、意外な「助っ人」でした・・・
ことは、ロシア南部の都市オブニンスク市で起きました。平均最低気温が氷点下2℃のこの時期に、乳児は集合住宅の通路脇に捨てられていました。
一方のマーシャはこの集合住宅の廊下に住み着いたメスの野良猫。この日、マーシャは普段自分がすみかにしているダンボールの中に、赤ん坊が置き去りにされているのを見つけました。
母性本能に駆られたか、マーシャはダンボールに入って乳児に寄り添い、舐めたりしながら、数時間にわたり自分の体温で赤ん坊を温めてあげました。そして、ヒステリックな泣き声をあげ続けました。
日頃マーシャに餌やりしていた住人の女性は、その泣き声がいつもと違うのに気づきました。女性が自室を出て階段を降りると、赤ん坊の体を温めるマーシャの姿がありました。そばには、数枚のオムツと粉ミルクの入った袋が置かれていました。
間も無く救急車が到着し、赤ん坊は病院に搬送されました。検査の結果、健康状態に異常はなく、病院側に一時的に保護されました。
地元メディアの報道により、この逸話が話題になりました。「マーシャは暖をとるためにダンボールに入っただけ」という声もある一方、「動物は人間同様に、弱いものを守る本能を持っている」「人にはそれぞれ守り神がいる」などのコメントも寄せられました。