中国河南省でこのほど、都市管理職員(城管)が違法工事を理由に工事現場のハシゴを強制撤去し、作業員が地面に転落死する事件があった。警察は工事を発注した業者を責任元として逮捕したが、この事故がネット上で物議を醸している。
中国紙・新京報によると、1月23日、同省鄭州市内で、3F建ビルの屋上で広告看板の設置中に、通りかかった城管らが違法工事として看板の撤去を命じ、ハシゴなどを取り外した。屋上からロープを垂らして地面に降りる作業員(31)は途中で転落し、病院に搬送された後死亡が確認された。
事件後、設置を依頼した業者は、違法工事と重過失致死容疑で逮捕された。
市司法当局は、城管の責任追究を求める市民に対し、全員懲戒免職または停職の処分を受け、警察の事情聴取を受けていると釈明し、事態の沈静化をはかろうとした。
城管とは露天商の無許可営業や違法駐車などを取り締まる都市の治安要員のことを言う。ネット上では城管が露天商を殴る蹴るなどの映像が数多く投稿され、市民との間で衝突がしばし起きており、その横暴ぶりに対する国民批判が定着している。