[ニューヨーク 1日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場でドルは主要通貨に対して下落した。一方、ユーロ圏経済に対する楽観的見方が広がり、ユーロは上昇した。
1月の月間ベースでドルは3.25%下落。下落率は2016年3月以来の大きさとなった。米連邦準備理事会(FRB)は1月31日、連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で今年のインフレ率が上昇するとの見方を示し、利上げペースが加速するとの見方が広がった。
TDセキュリティーズのメイズン・イッサ氏は「ドル買いの理由を示唆する大きなニュースや動きがなければ、当面ユーロ買いに問題はない。または少なくともユーロ買いポジションを維持するだろう」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数<.DXY>はFOMC後に一時上昇、アジア取引時間にも上げる場面があった。
しかし、その後は下げに転じ、2051GMT(日本時間2日午前5時51分)時点では0.62%安の88.583で推移。一時1週間ぶり安値を付けた。
イッサ氏は「非常に短期的な視点では、ドルは魅力に欠け、チャンスをつかめない状況だ」との見方を示した。
対円<JPY=>では0.08%高の109.26円。先週は昨年9月以来の安値となる108.27円を付けていた。
市場では2日の米雇用統計に注目している。
海外でも金融政策引き締めが見込まれることや世界経済の力強い成長により、特にユーロ圏など米国以外への投資志向が強まり、ドルは今年に入って軟調な展開が続いている。
ユーロ<EUR=>は0.76%高の1.2514ドル。ユーロ圏製造業の好調さを示した1日発表の指標が支援した。
欧州中央銀行(ECB)が今年、金融政策の正常化に着手するとみられる中、ユーロは1月に3年ぶり高値を付け、月間ベースでは3.54%上昇した。
英ポンド<GBP=>は0.56%高の1.427ドル。豪ドル<AUD=>は0.15%安の0.8042ドル。
一方、ビットコインはルクセンブルクのビットスタンプ取引所で、昨年11月以来の安値に下落。直近では11.56%安の8976.12ドルとなっている。
ドル/円 NY終値 109.39/109.42
始値 109.67
高値 109.69
安値 109.23
ユーロ/ドル NY終値 1.2508/1.2512
始値 1.2436
高値 1.2522
安値 1.2432
(表はロイターデータに基づいています)