[ワシントン 1日 ロイター] – 米ホワイトハウスは、ロシアの米大統領選干渉疑惑の捜査がトランプ大統領に反対する立場に偏向して行われているとして米連邦捜査局(FBI)と司法省を非難した機密文書について、公開を容認することを2日に議会に通達する見通し。ホワイトハウス高官が1日、明らかにした。
同高官によると、トランプ大統領は、この4ページにわたる文書を編集を加えないまま公開することを承認する方針。
この文書をきっかけに、ロシアの米大統領選干渉疑惑の捜査を巡る共和党と民主党の攻防が激しさを増している。
文書は、下院情報特別委員会のニューネス委員長(共和党)の指示で作成された。民主党は公開に反対したが、同委が共和議員の賛成多数で公開を認めた。
米連邦捜査局(FBI)は31日、文書には正確性に問題があるとして「深刻な懸念」を表明し、公開に反対する立場を示した。
共和党の有力上院議員、ジョン・スーン氏も1日、編集なしに公開すれば、米国の諜報活動に関する情報が明るみに出てしまうと指摘し、情報委は文書をレビューしてから公開すべきだと主張した。
民主党のシフ議員は31日、ニューネス氏が委員会で公開を決めた文書ではなく、「かなり変更された」文書をホワイトハウスに提出したと指摘。これを受けて、民主党のシューマー上院院内総務とペロシ下院院内総務は1日、ニューネス氏を委員長から外すようライアン下院議長に求めた。
ペロシ氏は「こうした行為は危険なだけでなく、違法であり、下院規定に反する」と批判した。