安倍首相は8日、M6.4の地震が発生した台湾東部での犠牲者の死を悼み、また被災者に対するお見舞いのメッセージを発表した。政府は同日、災害救出に関わる消防・警察などからなる専門家7人を派遣した。
台湾東部の花蓮周辺で7日未明に発生した震度7(台湾基準)の地震により、少なくとも10人が死亡、267人が負傷し、58人がいまだに行方不明となっている。現地災害当局によると、8日15時までに水道、電気、ガスは復旧した。しかし、自宅に住めなくなった被災者数百人がスタジアムに避難しているという。
首相は「東日本大震災の際に、古くからの友人である台湾の皆様から本当に心温まる支援を頂いたことを、今でも日本国民は良く覚えています」とし、台湾当局による被災地での捜索・救助活動を支援するとした。首相はSMSで、自ら「台湾加油」(注:台湾がんばれの意)との言葉を筆で書いている動画を掲載した。
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2011年3月11日に発生した東日本大震災では、台湾の民間企業や公的団体から200億円近い義援金が送られた。総統府は30人の救援部隊を東北の被災地に派遣し、発電機や毛布、食料品など支援物資を提供した。日本のインターネットではハッシュタグ「#台湾加油」が注目キーワードになり、「台湾に恩返しをするべき」といった支援呼びかけの輪が広がった。
台湾の蔡総統は「困難な時の人道救助は台日の友情と価値を体現」と首相の言葉を受け入れ、7人が到着したことを発表した。総統府は、これまで日本のほか米国、カナダ、ローマ教皇庁、英国、ドミニカ、欧州連合など19の国と地域から支援の意志表明を受け取ったことを明らかにした。
花蓮市では、ホテルや複合ビルなど4棟の建物で、3階以下の低層部分が潰れ、傾斜や倒壊が起きた。AFP通信によると、一部の住民は、耐震性能が損なわれた改修工事によるものではないかと疑っているという。
安倍首相からのお見舞いは、まさかの時の友は真の友、まさにその通りです。このような困難な時の人道救助は正に台日双方の友情と価値観を体現するものだと思います。本日、日本から7名の専門家が人命探査装置を持って訪台して頂きました。これにより、更に多くの被災者の救出に繋がることを望みます。 https://t.co/4OU3VYjYht
— 蔡英文 Tsai Ing-wen (@iingwen) 2018年2月8日
(編集・甲斐天海)
大紀元日本、EPOCH TIMES JAPAN より転載