[ニューヨーク 21日 ロイター] – 仮想通貨のビットコインが20日の取引で3週間ぶり高値を付け、2月初旬に付けた年初来安値から約倍の水準に上昇した。
韓国の金融監督院(FSS)が仮想通貨に対する考えを緩和させたとの報道で買い安心感が広がった。
ルクセンブルクのビットスタンプ取引所<BTC=BTSP>でビットコインは一時3週間ぶり高値となる1万1722.58ドルまで上昇。その後は3.4%高の1万1555ドルとなっている。2月初旬には年初来安値となる5920ドルを付けていた。
アナリストによると、韓国FSSのChoe Heung-sik院長が「通常の取引」が行なわれるなら政府は仮想通貨を支持すると発言したと聯合通信が報じたことが材料視されている。ロイターは聯合通信の報道を確認できていない。
オンライン証券UFXドットコム(キプロス)のマネジング・ディレクター、デニス・デジョン氏は、「ビットコインを巡っては厳重な規制の下に置かれたり、完全に禁止されたりするのではないかとの観測がここ数週間出ていたが、韓国政府がスタンスを緩和している可能性があるとの報道で買い安心感が広まった」としている。
韓国政府はこれまでに国内の仮想通貨取引所の閉鎖を検討していると表明、ビットコイン価格の急落につながった。政府当局者はその後、全面的な禁止は検討されている措置の1つに過ぎず、最終的に何も決定されていないと釈明している。
ビットコインは回復したものの、他の仮想通貨はまちまち。コインマーケットキャプ・ドットコムによると、2位の規模を持つイーサリアムは1.3%安の935.02ドル、規模が3位のリップルは1.6%安の1.13ドル。一方、5位の規模を持つライトコインは9.3%高の246.03ドルとなっている。