[ベルリン 20日 ロイター] – ドイツの社会民主党(SPD)は20日、タブロイド紙ビルトが代理で申請して入党が認められた3歳の雌犬「リマ」について、大連立採決での投票はできないとの見解を示した。同紙がSPDカラーである赤のスカーフを着けたリマの写真とともに「この犬は大連立採決で投票できる」との見出しを掲載したのに応じたもの。
ビルト紙は、6日にリマの入党を申請してから党員カード送付を受けるまでの流れを報道。個人情報として、性別に加え、職業は無職、年齢は犬年齢で21歳と記載したと説明した。
ビルト紙の広報担当者は電子メールの声明で、「問題はリマのことではなく、われわれが、SPD党員の票がいかに簡単にゆがめられるか証明したことだ。大連立採決の票を犯罪行為によって操作しようと思えば、同様の方法で可能ということだ」と述べた。
メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立の是非を問うためのSPD党員による郵便投票は、20日に始まり3月2日に締め切られる。
4月に次期党首に選出されるアンドレア・ナーレス議員は、票の操作は可能かとのビルト紙の質問に対し「犬が投票することはできない」とし、党員の身分詐称があった場合は党として法手続きを検討すると述べた。