欧州最古の洞窟壁画、ネアンデルタール人が描いた可能性

[ロンドン 22日 ロイター] – 科学誌サイエンスに、世界最古とされているスペインの洞窟壁画は近代人でなくネアンデルタール人が描いた可能性があるとの研究結果が掲載された。

研究は、壁画の炭酸カルシウムを数ミリグラム削り、ウラン・トリウム法と呼ばれる放射性年代測定法で検視。その結果、スペインのラパシエガ、マルトラビエソ、アルタレスの3つの洞窟の壁画は、近代人類がアフリカから欧州に到着した時期より2万年余り遡る、少なくとも6万4800年前のものと特定された。

これまで考えられていたよりはるかに古いことが証明された。これにより、ネアンデルタール人は知性の低い原始人どころか、人間文化の根幹である象徴表現を理解していたことが示された。

研究を共同指導した英サウサンプトン大学のアリステア・パイク考古学教授はロイターに「今回の結果は、ネアンデルタール人が知性の低い原始人だったとの見方を覆す決定的証拠といえる。画を描くことはきわめて人間的な行動とみなされており、ネアンデルタール人が画を描いていたとすれば、われわれと同じだったことになる」と述べた。

これまでにもネアンデルタール人は一般的なイメージよりずっと洗練されていたと考えた考古学者はいたが、根拠が不十分だった。今回の研究で、このことを示す盤石な根拠が見つかったことになる。

 
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