[北京 16日 ロイター] – チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は、欧州連合(EU)加盟国間に協力の精神があるように、チベットは中国と共存できるとの考えを示した。
ダライ・ラマは15日、米ワシントンDCを拠点とする支援団体「チベットのための国際キャンペーン」(ICT)の30周年記念イベントにビデオレターを寄せた。
この中で、チベットの完全な独立ではなく自治を求めているだけであると主張。帰還を望んでいると表明した。
さらに「ご存じの通り、私は常にEUの精神を称賛している」と述べ、「1国の国益よりも、各国共通の利益の方が重要だ。このような考えに基づき、私は中華人民共和国にとどまることを強く望んでいる。中国語の『共和国』という言葉は、ある種の同盟関係を示している」と述べた。
ダライ・ラマは1959年にインドに亡命し、同国北部ダラムサラで亡命政権を樹立した。中国軍はその9年前に、チベットを管理下に置いていた。