日産、22年度までに年100万台電動車販売 自動運転試験は継続

[横浜市 23日 ロイター] – 日産自動車<7201.T>は23日、2022年度までに電気自動車(EV)とハイブリッド技術「eーPOWER(eパワー)」の搭載車を合わせて年100万台を販売する計画を発表した。EVは中国向け4車種を含む計8車種を新たに導入する方針。

最高計画責任者(チーフ・プランニング・オフィサー、CPLO)のフィリップ・クラン氏は同日、横浜市の本社で会見し、「車の電動化に関するわれわれの戦略の中心はバッテリーEV(100%電気だけで動くいわゆるEV)とeパワー技術だ」と述べた。

EVとeパワー搭載車を含む電動車が同社の販売台数に占める割合は日本と欧州で22年までに40%、25年までに50%になると見込んでいる。また、米国では25年までに20―30%、中国では35―40%になると見積もっている。

高級車ブランド「インフィニティ」でも、21年度以降に発売する新型車両をEVまたはeパワー搭載車にする。インフィニティでは25年までに世界販売台数の半数以上が電動車になると計画する。

一方、自動運転技術については、米配車サービス最大手ウーバーテクノロジーズ[UBER.UL]の自動運転車が18日深夜から19日にかけて米国での公道走行実験中、歩行者をはね、死亡させる事故を起こした。このため、ウーバーは走行試験を中止。トヨタ自動車<7203.T>も、運転者心理を考慮して一時中止を決めたが、クラン氏は、日産は「最大限の安全性」を期しており、試験を中止する計画はないとの考えを示した。

日産は22年までに自社の自動運転技術「プロパイロット」を20車種に搭載し、20の市場に投入する計画も発表した。同年までに、プロパイロット搭載車の販売台数は年100万台になると見込んでいる。

(田実直美、白木真紀)

 
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