[ロンドン 1日 ロイター] – 大英博物館は1日、古代エジプトのミイラ2体の上腕部にタトゥー(入れ墨)を発見したと明らかにした。象徴的な表現の入れ墨としては、世界最古となる。
男性の入れ墨は上腕部にあり、野生の雄牛と羊を表現。女性の入れ墨は上腕部と肩にあり、直線およびS字型のモチーフが彫られている。
自然光の中では入れ墨は黒っぽい染みのように見えるが、大映博物館とオックスフォード大学の研究者らは昨年、赤外線写真から入れ墨を発見したという。
大英博物館の形質人類学専門家はロイターに「今回の発見は、入れ墨の使用目的を巡ってまったく新しい見解をもたらした。上腕と肩に彫られていたということは、目立つようにデザインされていたことを示唆している」と述べた。
また、アフリカで入れ墨が行われた最古の時期が、1000年古くなったと付け加えた。
100年ほど前にエジプトで発掘されたこの2体のミイラは、王朝誕生前の紀元前3351─3017年ごろのものとみられている。
研究結果はJournal of Archaeological Scienceに掲載された。