[ワシントン 6日 ロイター] – 米政府は、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアの空港で昨年殺害された事件で、北朝鮮当局が正男氏殺害に化学兵器のVXを使用したと認定するとともに、北朝鮮に追加制裁を課した。米国務省が6日発表した。
制裁は概して象徴的な意味合いが強い。国務省の発表によると、政府は武器輸出管理法に基づく北朝鮮への武器販売や、安全保障に関連する製品や技術などの輸出を禁止する。
同省のヘザー・ナウアート報道官は発表文書で、生物・化学兵器を規制する法律に基づき、2月22日にこの決定を下したと説明した。北朝鮮に対する追加制裁は3月5日から実施されている。
連邦公報によるとティラーソン国務長官は、北朝鮮が「国際法に違反して化学兵器を使用したか、自国民に対し致死性化学兵器を使用した」との見解を示した。
正男氏は昨年2月、国連が化学兵器として禁止する猛毒の神経剤VXを女2人によって顔に塗り付けられ、その後死亡した。