[東京 8日 ロイター] – 仮想通貨取引所コインチェック(東京都渋谷区)は8日午後、流出した仮想通貨NEMの補償を来週中をめどに実施すると発表した。安全性などの確認がとれた仮想通貨から順に、一部のサービスも来週中をめどに再開するとした。
金融庁は8日、コインチェックに対し、2度目の業務改善命令を出した。1回目の処分では、システムの安全管理に軸を置いたが、今回は同社の経営体制が機能していないことに重心を置き、経営体制の抜本的な見直しを求めた。
都内で会見した和田晃一良・コインチェック社長は、経営体制に関し、自らの退任も含めて検討すると述べた。資本増強や他の事業会社の傘下入りの可能性については、顧客保護につながるかを基準に判断すると述べた。
大塚雄介取締役COOは、金融庁から取り扱う仮想通貨のリスクの洗い出しやマネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金供与防止対策を求められていることについて、匿名性の高い仮想通貨を含め、同社が扱う仮想通貨のリスクを洗い出し、どの通貨を扱うか決めると話した。
流出したNEMの補償対象となる約26万人の中に、マネロンを目的にした利用者はいないかとの質問には、「顧客から預かるときに本人確認を行っており、マネロンの対象者はいない」(大塚COO)と答えた。
(和田崇彦)