[東京 3日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米国株が大幅安となったことを嫌気した売りが優勢となり、寄り付き直後に下げ幅は300円を超えた。心理的節目の2万1000円に接近したが、売り一巡後は押し目買いが入り下げ幅を縮小した。東証1部の売買代金は2兆円台を回復したものの、日中は積極的な売買が手控えられ、後場は安値圏で方向感なくもみ合った。
TOPIXは前日比0.29%安で取引を終了した。セクター別では水産・農林、陸運、小売など内需セクターが上昇率上位にランクイン。下落率トップは石油・石炭で、その他製品、海運がこれに続いた。
ソフトバンクグループ<9984.T>やファナック<6954.T>、東京エレクトロン<8035.T>などハイテク株の一角が軟調に推移し、日経平均を押し下げた。ただ米株価指数先物が上昇したことが全体相場の下支え要因となり、日経平均は後場に下げ幅を55円まで縮める場面があった。
市場では「日経平均で2万1000円どころを市場は意識している。金利が上がる米国株より、金利が上がらない日本株の方が押し目買いを入れやすい」(日本アジア証券エクイティ・ストラテジストの清水三津雄氏)との声も聞かれた。
個別銘柄ではマネックスグループ<8698.T>がストップ高。マネックス証券がコインチェックを子会社化する買収案を提示したと日本経済新聞電子版が報じ、これを材料視した買いが入った。
半面、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>が急落。同社は3日、株式の売り出しを決議したと発表した。筆頭株主の産業革新機構の保有比率は45.6%から33.4%に低下する。事前報道を受け、需給悪化を懸念した売りが出た。
東証1部の騰落数は、値上がり787銘柄に対し、値下がりが1220銘柄、変わらずが74銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21292.29 -96.29
寄り付き 21115.48
安値/高値 21056.02─21333.50
TOPIX<.TOPX>
終値 1703.80 -4.98
寄り付き 1690.35
安値/高値 1687.00─1707.81
東証出来高(万株) 131181
東証売買代金(億円) 22470.50