[東京 9日 ロイター] – 日中韓3カ国は9日午前、都内で2年半ぶりに首脳会談を開いた。主催する日本政府は、北朝鮮の完全な非核化と、日本人拉致問題の解決に向けた3カ国の連携を確認したい考え。安倍晋三首相は冒頭、南北会談を「成功」と称賛した上で、北朝鮮が具体的な行動を取る必要性を訴えた。
会談には安倍首相、中国の李克強首相、韓国の文在寅大統領が出席した。2年半ぶりとなる今回の日中韓首脳会談は、4月下旬の南北首脳会談の直後かつ、米朝首脳会談を控える時期に当たった。
安倍首相は冒頭、「南北会談の成功を祝福する」とした上で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が中国を再訪したことに言及。韓国と中国が果たした役割を称賛した。
さらに安倍首相は「北朝鮮によるすべての大量破壊兵器、あらゆる弾道ミサイル計画の完全で検証可能な、不可逆的な方法での廃棄に向けた取り組みを進めていくべき」と強調。「北朝鮮が具体的な行動を取るよう、日中韓が国際社会と連携し強く求めていく必要がある」と語った。拉致問題についても「早期解決に向け連携していきたい」と述べた。
(久保信博)