シリア展開のイラン軍、イスラエル拠点をロケット弾で攻撃

[エルサレム/ベイルート 10日 ロイター] – イスラエルによると、シリアに展開するイラン軍は9日から10日にかけての夜間に、イスラエルが占領するシリア・ゴラン高原のイスラエル軍前哨基地をロケット弾で攻撃した。イスラエル側もシリアに大規模な攻撃を行った。

イラン軍がシリアからイスラエルを攻撃したのは初めて。イラン軍はイランが支援するシーア派民兵組織とともに、シリア内戦でアサド政権を支援するため同国内に展開している。

イスラエル軍の報道官は、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」が約20発のロケット弾を発射したと発表。イスラエルはこのうち「数発」を迎撃したほか、負傷者の報告はなく、イスラエルの拠点に対する被害も「限定的」だったとした。

攻撃を受けたのは現地時間午前0時10分前後。同報道官は「われわれは報復したが、詳細については把握していない」と述べた。

一方、シリア国営メディアによると、イスラエルのミサイル数十発がレーダー基地1カ所や複数のシリア防空拠点、弾薬庫1カ所に着弾した。

国営シリア・アラブ通信(SANA)は軍関係者の話として「防空システムが感知したイスラエルのロケット弾数十発のうち、いくつかが標的に到達し、レーダー基地1カ所を破壊した」と伝えた。別のロケット弾は弾薬庫1カ所に着弾したという。

 
関連記事