ドイツのスポーツ用品メーカー、アディダスのカスパー・ローステッド最高経営責任者( CEO)はこのほど、今後も引き続き自社の生産拠点を中国からベトナムに移していくことを明らかにした。同じくドイツの大手スポーツ用品メーカーのプーマ(PUMA)も、中国での一部の生産ラインを他国に移転する方針をちらつかせている。
アディダスの年度株主総会でのローステッドCEOの発表によると、2017年、中国での同社スニーカー部門の生産規模は’12年比30%減の19%、一方、ベトナムでは’12年比31%増の44%で「今後も拡大していく」。
三分の一の生産ラインが中国にあるプーマは先月、アメリカが中国製品に追徴関税を課するなら、一部の生産ラインをアジア他国に移すことを示唆した。
米中貿易摩擦がもたらしている中国製品への関税追徴の動きは、中国の「世界の工場」の地位を脅かしている、と専門家は見ている。
外国企業のみならず、中国本土のメーカーにも不安が広がっている。