[ワシントン 5日 ロイター] – 米フェイスブック(FB)<FB.O>は5日、同社が利用者のデータを携帯端末メーカーなど世界の約60社に共有することを認めていたとされる問題で、対象企業には華為技術(ファーウェイ)など少なくとも中国の4社が含まれていることを明らかにした。
米政府から製品に安全保障上の脅威があるとして厳しく監視されているファーウェイ以外にFBが挙げた中国企業は、パソコン大手レノボ・グループ(聯想集団)<0992.HK>とスマートフォンメーカーのOPPO(オッポ、広東欧珀移動通信)、家電大手TCL集団<000100.SZ>。
米紙ニューヨーク・タイムズが3日、FB利用者の友人情報について本人の明確な同意なしにこれらの企業がアクセスするのを許可していたと伝え、米議会で懸念が高まった。
FBはこの報道を否定し、データアクセスはあくまで利用者が端末でアカウントを使えるようにするためだと主張。また利用者データ共有先の半数以上と既に契約を解消している上に、ファーウェイとは今週中に解約し、他の中国企業との契約も打ち切りの手続きを進めていると説明した。
利用者データ共有先にファーウェイが入っているかをFBに問い合わせていた民主党のマーク・ウォーナー上院議員は「FBが自社のAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)への特別なアクセス権を、ファーウェイやTCLといった中国の端末メーカーに提供していたとのニュースは、それなりの理由がある懸念を生み出しており、FBが利用者情報を中国のサーバーに送らせるのをどうやって確実に防いだがをもっと知りたい」と述べた。
あるFB幹部は、中国企業へのアクセス許可には慎重を期したと話している。
5日には米上院商業科学運輸委員会が、FBのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に対して説明を求める書簡を送る動きもあった。
*見出しを修正しました。