[ニューヨーク 10日 ロイター] – ニューヨークに拠点を置く米人権団体「チャイナ・レーバー・ウオッチ」は、米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が製品の製造を委託する台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>について、中国工場の労働条件が劣悪だとする報告書を公表した。
94ページにわたる報告書でチャイナ・レーバー・ウオッチは、アマゾンのスマートスピーカー「Echo Dot」などが製造されている湖南省のホンハイ工場で、長時間労働や低賃金、不十分なトレーニング、派遣社員や臨時職員への過度の依存などの問題があるとし、これらが中国の法律に抵触していると指摘した。
この工場では従業員の約40%が派遣社員で、中国で定められている上限の10%を超えているという。
アマゾンは、すぐに措置を講じるようホンハイに要請したとの声明を発表した。
ホンハイを巡っては、中国工場で2010年に従業員が相次ぎ自殺し、長時間労働などの問題が指摘されていた。これを受けて同社は労働条件を改善する方針を示していた。