【国際情勢】ベトナムで反中デモ活発化 土地の長期貸借めぐり

ベトナムではこのほど、北部、中部、南部で3カ所の経済特区を設置し、外国企業に最長99年間の土地賃借を容認する法案が成立した。中国の影響力が強まるという懸念から、法案を反対するデモが今月10日から、全国各地で相次いでいる。

数千人規模のデモ隊は「中国はいらない」、「中国は出て行け」などのスローガンを掲げ、抗議した。

報道によると、中国の投資額はベトナムの外国投資の6.8%を占めており、長期の土地貸借が容認されれば中国が大挙し、主権が侵害される可能性があるとして抗議者らは危惧している。

こうしたなか、ベトナム政府は今年10月までに法案の内容を修正することを約束したが、抗議者は楽観視していないようだ。

デモ隊はさらに、12日に通過したインターネット安全法についても、「言論統制を合法化させる」として廃止を求めている。

一部の都市ではデモ隊が省政府を包囲し警察と衝突。石や火炎瓶などを投げ、100人以上が逮捕された。

逮捕者の中にはベトナム系アメリカ人男性一人が含まれており、ホーチミン市司法当局は男性を公共秩序を撹乱したとして起訴した。米国務省は本件への関心を示している。

 
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