23日、タイ最北端、ミャンマーおよびラオスとの国境に近い『タムルアン洞窟』(チェンライ県)に、10代のサッカー少年12人とそのコーチが閉じ込められた。連絡が途絶してからすでに3日が経過しており、安否が気遣われている。
11歳から16歳までの12人のサッカー少年と、25歳のコーチは、大雨が降った際の増水により、「アリの巣状の洞窟」のどこかの「部屋」に閉じ込められてしまったと考えられている。土曜日の夜遅く、彼らが行方不明になった後、タムルアン洞窟の入り口では、少年たちの自転車とサッカーシューズが見つかっている。
洞窟の前で待ち続ける家族たち(Photo by Linh Pham/Getty Images)
タイ王国海軍の特殊部隊員17人が動員され、無人水中探査機も捜索に加わっている。洞窟の見学者は通常、約700メートルの地点までしか、進入を許されていない。これまでのところ、捜索チームは10kmの長さの洞窟のうち、約6kmまでを探索した。
「発見次第、一人ずつ救出する予定です。洞窟の上部には2つの穴があるので、そこから酸素が入っているはずです」と、国立公園の担当者は話した。
「今日中に少年たち見つけなければなりません。彼らがどこかで生きていると信じています」とナーロンサク・オソッタナコーン県知事はロイター通信に語った。
一方、こんな中で、今回は軍の派遣やハイテック機材が投入されたことは軍事政権の人気回復を狙っていることをほのめかす見方も出ている。
作業するレスキュー隊 (Photo by Linh Pham/Getty Images)
練習後帰宅したサッカーチームの3人は今回の事故から免れた。現場に駆けつけたサンパウ・カンタウォン君(14)は、「母親がサッカーの練習後に迎えに来たので、探検には参加しなかったんです。行方不明になったチームメイトのことを考えると、学校で勉強に手がつきません」と胸の内を明かした。
「洞窟の内部はとても暗いです。7月から12月の間に雨が降ると、私たちは洞窟を閉鎖します」と当局者は説明した。「彼らは進入禁止のエリアに入ってしまったのです」
少年たちの家族や友人たちは洞窟前でキャンプをし、無事を祈りながら徹夜で良いニュースを待っている。