救急医療の現場で働く医師たちにとって、すべての患者に正しい診断を下すことは必須のことで、すべての患者の命が医師たちの専門知識にかかっているからです。
午後7時、中国のとある病院は救急の電話を受けました。まもなく患者は救急搬送され、医師はすぐに処置に当たりました。
そのとき、患者はすでに呼吸していませんでした。
瞳孔はもう光に反応せず、心電図はまっすぐな線を示していました。
そうです。患者は死亡していたのです。この若い女性は専門医の到着を待たないまま、亡くなりました。
医師が母親に娘が死亡したことを告げると、母親は娘の急死を受け入れられず号泣しました。
「先生、お願いですから、私の娘の命を救ってください!」と医師に必死に訴えました。
ショックを受けている母親に対して医師は真実を伏せておきました。そこで、「私が到着したとき、すでにバイタルサインはありませんでしたし、救急処置を行う必要もありませんでした。申し訳ありませんが、もう手遅れでした」と母親に話ました。
23歳の女性の急死の本当の理由は、3か月前に遡るとわかります。
3か月前、彼女が病院で受診した際、医師に激しい腹部の痛みと、月経がなくなったことを告げました。
そのお腹は大きく、妊婦のようにみえました。
検査の結果、医師は女性が妊娠したのではないと診断し、腹部に水が蓄積したためだと説明しました。
残念ながら、これは誤診でした。彼女の耐えがたい痛みの本当の理由は肝臓がんでした。
女性は2年前に志望校に入学した大学生です。貧しい家の出身で、幼い頃から地方に暮らし、強い意志を持っていました。もっといい生活が送れるようにと日々勉強に励んでいました。
大学生のときは、奨学金や助成金を得るために、毎日深夜まで必死に勉強しました。
しかし、そのうち、頻繁に腹部の痛みを感じるようになり、熱も出ました。彼女はただの風邪だと思い、放っておきました。
ほどなくして、お腹はだんだん大きくなっていき、まるで妊娠数カ月で、大学中でその妊娠話がうわさになりました。腹部の痛みに耐えられなくなった彼女は、病院で診査を受けました。
医師たちは、そのお腹が膨らむ理由は水が溜まっているからだ診断しましたが、実はこの時点で、彼女の肝臓がんはステージ4に達していたのです。ステージ4とは、末期のがんです。
亡くなる3か月前、彼女の病状はいっそうひどくなりました。最期には、もう痛みがこらえきれなくなり、病に屈してしまいました。
For illustration purpose
母親から執拗に死因を追及され、医師たちはようやく彼女が肝臓がんだったことを打ち明けました。
彼女が肝臓がんになったのには2つの要因が考えられます。
1.頻繁に夜遅くまで起きていたこと
夜遅くまで起きていると睡眠時間が不足します。そうすると、私たちの眠りや成長ホルモンといった何千もの機能をコントロールする体内時計がくるってしまいます。また、夜に発揮される肝臓の自己治癒力を阻害します。
私たちの肝臓は、私たちが深い眠りに入ると、自身を修復するのです。
ですから、夜遅くまで起きていると、肝臓が完全に毒素を排出し、新しい細胞を作り出すことができなくなり、結果的に毒素が私たちの体内に蓄積していくのです。
これが長い間続くと、損傷した肝臓の細胞が悪性細胞に変わり、体内の臓器をむしばむのです。
2.うつやストレス
多くの患者に変化があらわれます。悲観主義、自己憐憫、イライラや絶望といった負の感情によって引き起こされる変化です。
長期間に及ぶうつや過度の心理的ストレスは肝臓にダメージを与えます。すると、血流が悪くなるなどの健康問題が生じます。
ですから、医師は健康のために、十分な睡眠をとること、健康的な食事をすること、水を十分に飲むこと、適度な運動をすることを勧めるのです。
健康的な生活スタイルはがんになるリスクを減らすだけでなく、他の病気にかかるリスクも減らしてくれます。
皆さんもこの実例を教訓に、健康的な生活を始めませんか。
注意
この記事は専門的な医学的アドバイスや診断、治療の代わりとなるものではありません。必ず、もしものときには皆さんのかかりつけの医師に症状について相談してください。