[チェンライ(タイ) 10日 ロイター] – タイ当局は10日、北部チェンライ県のタムルアン洞窟に2週間以上閉じ込められていた地元サッカーチームの少年とコーチ計13人の救出作戦を完了、全員が生還した。世界中の注目を集めた困難な救出作戦は、成功裏に幕を閉じた。
11─16歳の少年12人と25歳のコーチの計13人は6月23日、ひとりの少年の誕生日を祝うためミャンマーとの国境に近い洞窟に入った後、豪雨で水位が上昇したため出られなくなった。7月2日に捜索にあたった英国人ダイバーらによって無事が確認され、8日から救出が開始された。
8日に少年4人が救出されたのに続き、9日に4人、10日に残る5人が救出された。
救出にあたったタイ海軍特殊部隊(SEAL)はフェイスブックに 「奇跡か科学か、何なのかは分からないが、13人全員が洞窟を出た」と投稿し、全員無事だと付け加えた。
17日におよぶ救出作戦を指揮したチェンライ県のナロンサック・オサタナコーン元知事は、医師やタイ海軍特殊部隊(SEAL)のダイバーら救助に関わった全員が無事に洞窟を離れたことを確認、「誰も可能だと思わなかったことを成し遂げた」と語った。救出にあたった多国籍のチームに言及し、「ヒーローは世界中の人々だ」と付け加えた。
8日に救助された4人の少年の両親らは窓ガラス越しに子供たちに会うことを許可されたが、当面は感染の恐れがあるため隔離されるという。