フェイスブック社、中国のファーウェイ等にユーザーデータを提供

中国政府のスパイ活動に関与しているとされる中国企業に、フェイスブックがユーザーデータへのアクセス権を付与したことがわかった。これに対し、懸念する声が上がっている。

同社は6月29日、米下院エネルギー商業委員会で証人喚問された際、華為技術(ファーウェイ 、Huawei)、聯想集團(レノボ、Lenovo)、阿里巴巴集団(アリババ、Alibaba)、歩歩高(オッボ、Oppo)及びTCL集団 (TCL)の中国大手各社とユーザーデータを共有していることを明らかにした。

そのなかで、スマートフォン世界シェア3位の中国通信機器メーカー、ファーウェイは、安全上の懸念や中国共産党との不透明な関係が米国など多くの国で問題視されており、アメリカでは本格進出を果たせずにいる。

今回の発表をうけて、フェイスブックに対して、中国政府の監視体制に加担しているといった批判の声が高まっている。

中国政府はその監視ネットワークを拡大している。

宗教活動・民主化支援・政治批判などを規制する膨大なネット検閲システムを運用しているほか、昨年6月から施行した中国サイバーセキュリティ法 (インターネット安全法)は事実上、在中外国企業を含むすべての民間企業に対して、政府当局にデータアクセス権限を付与することを義務付けている。

このようにして強化されていく中国の監視ネットワークは、中国系外国人にとっても脅威だとみられている。中国問題専門家や多くの関係者などによると、そのブラックリストに載せられると、中国に住んでいる家族が政府の迫害を受けることになるという。

 
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