[ニューヨーク 25日 ロイター] – 米国株式市場は上昇して取引を終えた。トランプ米大統領が欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長との会談で、貿易戦争の回避に向けて譲歩を引き出したことが材料視された。
トランプ大統領は、工業製品の関税撤廃に加え、EUによる米国産LNG(液化天然ガス)や大豆などの輸入拡大に向けて取り組むことで合意したと明らかにした。これを受けてS&P総合500種は取引終了前の30分で0.5%超上昇した。
S&P500とナスダック総合は、貿易に関する発表前からハイテク株への買いに支えられて上昇していた。フェイスブック<FB.O>とマイクロソフト<MSFT.O>は取引時間中に最高値を付け、それぞれ1.3%高と2.9%高で引けた。
ただ、フェイスブックは第2・四半期決算で月間アクティブユーザー数(MAU)が予想に届かなかったことを嫌気し、引け後の取引で9%下落。ナスダック先物も上げ幅を縮小した。
ダウ工業株30種はボーイング<BA.N>の決算が重しとなって下げていたものの、貿易に関する発表を手掛かりに上昇に転じた。ボーイングは第2・四半期決算で空中給油タンカー事業のコスト拡大を明らかにし、0.7%安で取引を終えた。
ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は4.6%安。関税の影響で鉄鋼・アルミ価格が値上がりしているとして、2018年通期の利益予想を引き下げた。引け後にはフォード・モーター<F.N>も業績見通しを引き下げ、株価は時間外取引で4%超下落している。
AT&T<T.N>も4.5%下落。第2・四半期の営業収入が市場予想を下回ったことを嫌気した。
コカ・コーラ<KO.N>は1.8%高。第2・四半期の利益と売上高がともに予想を上回った。
HCAヘルスケア<HCA.N>は9.2%急伸。通期の利益見通しを引き上げたことを好感した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.84対1の比率で上回った。ナスダックでも1.31対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は66億1000万株。直近20営業日の平均は60億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 25414.10 +172.16 +0.68 25183.70 25432.87 25113.55 <.DJI>
前営業日終値 25241.94
ナスダック総合 7932.24 +91.47 +1.17 7839.09 7933.31 7838.76 <.IXIC>
前営業日終値 7840.77
S&P総合500種 2846.07 +25.67 +0.91 2817.73 2848.03 2817.73 <.SPX>
前営業日終値 2820.40
ダウ輸送株20種 10893.29 +244.70 +2.30 <.DJT>
ダウ公共株15種 717.07 +0.46 +0.06 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1353.15 +6.57 +0.49 <.SOX>
VIX指数 12.29 -0.12 -0.97 <.VIX>
S&P一般消費財 895.18 +6.16 +0.69 <.SPLRCD>
S&P素材 370.98 +2.86 +0.78 <.SPLRCM>
S&P工業 633.00 +8.33 +1.33 <.SPLRCI>
S&P主要消費財 543.77 +3.54 +0.66 <.SPLRCS>
S&P金融 466.36 +1.19 +0.26 <.SPSY>
S&P不動産 201.37 +1.91 +0.96 <.SPLRCREC>
S&Pエネルギー 563.52 +5.04 +0.90 <.SPNY>
S&Pヘルスケア 1026.43 +11.64 +1.15 <.SPXHC>
S&P電気通信サービス 144.44 -4.29 -2.88 <.SPLRCL>
S&P情報技術 1309.37 +19.37 +1.50 <.SPLRCT>
S&P公益事業 264.96 +0.70 +0.27 <.SPLRCU>
NYSE出来高 8.18億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22625 + 25 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 22610 + 10 大阪比 <0#NIY:>
(ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)