[ワシントン 30日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は30日、インド太平洋地域に1億1300万ドル相当を拠出すると発表した。ハイテク、エネルギー、インフラの各分野に重点投資する。
長官は米商工会議所(USCC)での講演で「今回の拠出は、新時代を迎えインド太平洋地域の平和と繁栄に向け米国が支払う、経済的コミットメントの頭金にすぎない」と表明。
その上で「アジアでの多数の同盟国や友好国と同様、米国は服従を求める大国からの独立のために闘ってきた。したがって米国にインド太平洋地域を支配する意図は全くないし、そういう国があるとすれば反対する」とし、名指しはしなかったものの中国を暗にけん制した。
拠出金のうち2500万ドルは米ハイテク輸出の拡大に充てるほか、エネルギー資源関連などに5000万ドル近くを新たに支出する。
ある高官は、今回の拠出は中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」に対抗するものではないと述べた。
ポンペオ氏は今週、マレーシア、シンガポール、インドネシアを訪問する予定で、地域の安全保障支援についても発表を行うという。