米アップル、時価総額1兆ドル達成 米上場企業として初

[サンフランシスコ 2日 ロイター] – 米アップル<AAPL.O>の株価が2日の取引で2.8%高の207.05ドルまで上昇し、米国の上場企業として初めて時価総額が1兆ドルを超えた。

アップルが7月31日に発表した第3・四半期(4─6月)決算は、高価格モデルの「iPhone(アイフォーン)」販売が好調だったほか、アプリ販売の「アップストア」や音楽配信「アップルミュージック」、アイクラウドなどのサービス事業の増収が寄与し、利益と売上高がともに市場予想を上回った。同決算発表以降の株価上昇率は約9%となる。

アップルは1976年創業。故スティーブ・ジョブズ氏の下で、ニッチなパソコンメーカーからエンターテイメントや通信など多岐にわたる分野にまたがる世界的な大企業に成長した。その過程で売上高がポルトガルやニュージーランドなどの国内総生産(GDP)を上回る水準に拡大しただけでなく、人々のコミュニケーションのとり方や、企業のビジネスの進め方に大きな影響を及ぼしてきた。

1980年の上場からの株価上昇率は約5万%。S&P総合500種の約2000%上昇を大幅に上回っているほか、現在の時価総額は米石油大手エクソンモービル<XOM.N>、米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)<PG.N>、米通信大手AT&T<T.N>3社の合計を超えている。

ただスマートフォンの需要に陰りが見え始める中、新たなサービスや製品を投入し続けることができなければ、グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>やネット通販大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>などの企業に追い抜かれる可能性があるとの見方も出ている。

 
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