7月20日の昼間、ロシアの一部地域で太陽が突然姿を消すという現象が起きた。この異常現象は約3時間続き、住民を不安に陥れたが、ロシア政府はこの現象について何の説明も行っていない。
シベリアタイムスが報じたところによると、20日午前11時過ぎ、ロシア連邦の一つ、サハ共和国のエヴェノ・ビタンタイ民族地区、ジュガンスキー地区、ヴェルホヤンスキー地区などで、太陽が突如「行方不明」になるという現象が起きた。午後3時ごろに太陽が再び姿を現すまでの間、同地域一帯は漆黒の闇に包まれた。
この現象の影響を受けた地域を合わせると、イタリアの面積を上回る。暗闇の中に黄色の色調を帯びた部分があったが、これはおそらく砂埃に関係するとみられる。
毎年この時期、北極圏付近では真夜中でも空が薄明いか、または太陽が一日中沈まない、「白夜」が見られるようになる。それにもかかわらず昼間が突如夜に変わるという現象が生じたのは極めて不可解だ。
地元では、太陽が消えた理由について所説入り乱れている。日食が起きたとする説明もあるが、この日に日食が起きるという予報はなかったうえ、日食が3時間も持続することはない。
政府はこの件について一切の説明を行っていないため、疑問は深まる一方だ。
サハ共和国政府の危機管理部門に所属するある人物は「この件を公表する権利がない」としている。軍部も何のコメントも出していない。
ある居住地域の代表者、コンスタンチン・スタロスチンさんはこの現象が起きた当時を振り返り、「空は突然真っ黒になったのではなく、だんだんと黒くなっていった。太陽が消えた時、住民は役所に問い合わせの電話をかけ始めた。多くの人、特にお年寄りが怖がっていた。長年ここに暮らしている人は、こんなことは初めてだと話していた」と語っている。
スタロスチンさんはまた、太陽が消えた時に気温がすぐには下がらなかったが、その日の夜の気温は-4℃まで下がったことを挙げ、この事件は軍事関連の試験に関係しているのではないかとの推測を語った。
サハ共和国の他の地域では太陽の「失踪」は起きなかったが、同じ日に奇妙な現象が発生している。例えばベルホヤンスクではこの日、スモッグのようなものが現れた。
ベルホヤンスクのエフゲニー・バタボフ町長は、「雲の多い日のように見えたが、太陽が雲の層に隠されているようだった。だが雨は降らなかった」と語っている。