【動画ニュース】中国当局が人民元の値下がり容認 香港両替業者が大繁盛

このところ人民元の下落が続いていますが、中国当局が外貨市場への介入を行う兆しは見られません。7月30日、人民元は13カ月ぶりに最安値を更新し、基準値は189ポイント下落しました。香港のある両替業者は、人民元に関する顧客からの問い合わせが急増しており、人民元の不足も起きていると話しています。

今年4月に米中貿易戦争が加熱の様相を帯びてから、人民元は8%値下がりしていますが、この急速な下落は、香港の両替業者に大きな賑わいをもたらしています。

両替店経営者のエリックさんは「(両替する金額が)少なくとも23割は増えました。問い合わせ件数も、以前なら一日あたり30件から50件でしたが、今は70件から80件、多い時には100件にもなります。すべて人民元に関する問い合わせです」と語っています。

中国当局は資本流出に対する規制を続けていますが、これに人民元の下落が加わったことにより、一部両替店は両替の手数料を上げたり、人民元の取引を制限したりしています。また、人民元が不足するという現象も起きています。

エリックさんは「人民元の下落が続く間、大口のトレーダーは人民元を売らないでしょう。彼らが人民元を持ち続けている間、現金が不足してしまいます」と語っています。

中国当局が人民元の下落を放置する理由は、アメリカの追加課税に対抗するためだとの分析があります。トランプ大統領はこれまでにも、中国がアメリカの競争力を削ぐことを目的とした為替操作を行っていると批判しています。為替市場では、短期間で人民元が1ドル=7元台に下落すると予測されています。

 
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