民主党は必ずしも、妨害したり、反抗したり、反アメリカ例外主義を擁護したりするわけではないのです。ロナルド・レーガン氏が右派に崇拝されるように、左派に敬愛されるジョン・F・ケネディ氏は、熱心な親米派でした。 彼の中に深く根付いた、アメリカ例外主義への信念が、NASAのアポロ計画を推進させ、これにより米国は、月面に人類を着陸させるというたいへんな偉業を成し遂げたのです。
それなのに、いったいどうしたというのでしょう?
ヘルシンキでの記者会見後の各反応を見てみましょう。The New York Daily Newsは、「裏切り開始」という言葉とともに、トランプ大統領がプーチン大統領の手をつないで、アンクル・サムの頭を打ちぬくという風刺漫画を一面に掲載しました。
これは、CNNのホスト、ファリード・ザカリア氏には物足りなかったようで、「『裏切り』という表現では、弱すぎる」と発言しています。MSNBCのマイク・バーニクル氏もこれに賛同し、「憲法を改正して、いますぐ新しい大統領と交代させるべき」としました。
ある民主党議員は、「軍部は何をやっているんだ?アメリカ合衆国軍の最高司令官は、敵の手中にあるぞ!」と、軍事クーデターを煽るような調子でツイートしました。
ウォーターゲート事件の元検事であったジル・ワイン・バンクス氏は、襲撃いう観点から比較すると、トランプ大統領とプーチン大統領の記者会見は、「キューバ危機やアメリカ同時多発テロ事件」や、「真珠湾攻撃や、水晶の夜事件」と違い、「不名誉なものとして歴史に残るでしょう」とMSNBCに語りました。
民主党支持者たちは完全に錯乱状態に陥ったのです。
キャシー・グリフィン氏を見てください。アメリカ大統領の首人形を使って、ISISの首切り処刑人のようになってしまいました。
俳優のジョニー・デップ氏はどうでしょう?観衆に向かって「俳優が大統領を暗殺したのはいつのことだっけ?」と発言しています。
マドンナ氏がウィメンズ・マーチで「ホワイトハウス爆破」と発言をしたり、マクシーン・ウォーターズ下院議員が、事務所の外で自身の支持者がアメリカ合衆国の国旗を燃やす事態を受けて、ホワイトハウスの職員や、閣僚、それにトランプ支持者への集団暴行を呼びかけたりもしました。
ビル・マー氏は、トランプ大統領を排除するために、全面的景気後退が起こればよいと発言しました。マー氏は「不景気は乗り越えられる」が、「トランプ大統領がこの国にしていることを乗り越えることはできない」と主張しています。
The Nationの記事の中で、トム・エンゲルハート氏は、「ドナルド・トランプは、この惑星を積極的に破壊しようとしている」と述べています。絶望的な状況にいるのは米国だけではないようですね。
一方で、米国はよく持ちこたえているようです。トランプ氏が大統領に選出されてから、ISISのテロリストは壊滅状態となりました。北朝鮮は完全な非核化に合意し、失業者数は18年ぶりの低水準です。黒人とヒスパニック人種の雇用者数はこれまでになく高水準で、女性の雇用は今世紀の最高水準に達しました。
現時点で、GDPは4.3%上昇し、2018年第1四半期のGDPは19兆9700億ドル(約2,223兆円)にもなります。株式市場は、40%も値上がりしています。消費者、製造業、および中小企業の信頼感指数は、いずれも統計をとり始めてから最高値に達しました。
民主主義への脅威
民主党支持者たちは、権利をはく奪されたのは自分たちの失敗の結果だ、と簡単に片づけることができないのです。道徳的にも知的にも優れているとの認識から、かつての権利は当然のものだと思っていて、現状を完全否定するという暴挙に出たのです。
選挙の結果を受け入れることを拒否した民主党支持者たちは、民主主義に対する脅威そのものです。民主党支持者は、自分たちの思うとおりにならないと気が済まないのです。投票者でも、選ばれた大統領でも、憲法でも、自分たちの邪魔をするすべてのものに対して、強硬な態度をとるでしょう。
もしトランプ大統領が、選挙人から大多数の票を得ることになったら、民主党支持者たちは選挙人団を追放するでしょう!トランプ大統領が大統領令を出せば、次から次へと巡回裁判で妨害してきます。もし大統領府が連邦法を執行しようとするならば、聖域都市の住民に反対させ、メディアも使って煽るでしょう。試合に勝てないって?それなら泣いて、叫んで、悪態をついて、ルールにも従わなければいいのです。
民主党支持者たちは、より強硬な左へと日々移行していくようです。ニューヨーク議会地区での予備選挙で、アレクサンドリア・オカシオ‐コルテス氏が勝利したことは、今後の動向を表すものでした。アメリカ民主社会主義者に所属するオカシオ‐コルテス氏は公約で、無料の援助、無料の教育、無料の医療をうたっていますが、こういった「無料」のものに、アメリカ国民は税金をいくら払わなければならないのかについては、全く言及していません。
オカシオ‐コルテス氏の魔術的思考では、彼女が掲げる社会的公正の課題のすべてに必要なお金は十分あるようです。家族を守るための憲法修正第2条や、国境を守る移民税関捜査局の権力などについては、彼女の思考に入り込む余地は全くないようです。
これは、「レジスタンス」と呼ばれる新しい左派で、民主主義とは相いれず、妨害だけを目的とするサボタージュなのです。
民主党はかつて共和党を「反動主義者」と呼び、自分たちこそが未来を担う党であると主張してきました。しかし、今彼らは「政治的に正しい」強制力を行使して、失敗でしかない過去を未来として提案するのです。ケインズ派経済学の失敗、社会福祉制度の失敗、都市再開発計画の失敗。これらの失敗に加え、全体主義的な社会主義国家の破たんという、さらにひどい失敗をも受け入れずにいるのです。
彼らは、自分たちの思考は道徳的にも知的にも優れていると考えており、ゆえに自分たちは法や選挙の結果を無視してもよいと考えているのです。
昔の民主党の方がよくわかっていました。選挙で負けるということは、自分たちのやり方をもう一度考える必要があるということを。しかし、民主党の主導権は、過激的思想グループの中でも最も過激的な人たちに握られてしまい、倍返しと、やりこめることだけが唯一のやり方となってしまっているのです。
こういった警察国家的リベラル派は、国家の権力を使って、司法やメディアの反対派を黙らせるのです。ろくでもない政策に一票を投じるよりひどいものです。投票により民主主義が失われてしまう、みんなそう思っています。
自分の政党で起こっている事態を見て、集団で民主党を離れるまっとうな民主党員もいます。こうした動きは#WalkAway運動と呼ばれ、民主党を離れた党員は無党派層となるか、多くのは共和党に加わることになります。彼らは、もはや左派対右派の話ではないと分かっているのです。
かつて民主主義がこれほどまでに危機的状況に陥ったことはありません。だからこそ、共和党支持者も、無党派層も、中道の民主党支持者も2018年の中間選挙に早急にいかなければならないのです。2020年の選挙はなおさらです。そして、レジスタンスには反対票を投じましょう。アメリカ愛国者ならば、政党の違いはさておき、自分たちの国を守ってくれる候補者に投票すべきなのです。
ジェイソン・D・マイスター/ドナルド・J・トランプ大統領の諮問委員会のメンバー。全米のテレビ番組や、ラジオ番組に多数出演。Fox Business Networkや、Bloomberg、BBC、Wall Street Journal Liveや、Huff Post Liveなどで多数のインタビューを行って、政治や株式、経済について議論を展開している。ツイッターのアカウントは@jason_meister。
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