フランスを訪れたら、国立舞台衣装装置センター(CNCS)は必見だ。ここにはパリ・オペラ座を始めとするさまざまな劇場で使用された美しい衣装や舞台装置が数多く収蔵されているからだ。
フランス中央部・ムーラン市にこの博物館が開館したのは2006年。使用された衣装や装置が再び脚光を浴びるために用意されたのは、18世紀に建築された騎兵隊兵舎だった。館内の展示面積は1500平米。フランス国内で演劇やオペラ、バレエなどに使われた歴史的にも価値のある衣装が7000点以上も収蔵され、順番に展示されている。
こうした貴重な衣装はもともとフランス国立図書館、コメディ・フランセーズ、パリ国立オペラで保管されていたものだ。フランス国立図書館は1367年にシャルル5世によって建築された、フランスで最も重要な図書館の一つ。コメディ・フランセーズは1680年、ルイ14世の命によりパレ・ロワイヤルに建築された王立(のちに国立)の劇団。パリ国立オペラの成立は1669年で、世界に最も影響を与えている劇場の一つで、いずれも数百年の歴史を誇るフランスの宝。
フランス国立舞台衣装装置センターウェブサイト: http://www.cncs.fr/