中国広西チワン族自治区で7月31日、企業の鉱石採掘に反対する一般市民が警官隊と暴力衝突する出来事があった。警官隊がゴム弾を発射。双方に負傷者が出た。米ラジオ・フリー・アジア (RFA)が報じた。
現場は同自治区内の芙蓉郡。
地元住民がRFAに提供した映像では、ヘルメット姿で盾を持つ警官隊が村民と対峙し、包囲を突破しようとする村民が警官と衝突、銃声が響いた。警察が発射したゴム弾で男性は胸部を複数箇所負傷した。
RFAによると、一部の村民は今年5月ごろから、地元企業が10数年前から進めている鉱石採掘は爆薬を使うなど生態環境を破壊しているとして、同企業に損害賠償を求めて反対運動を行っている。
7月31日朝方4時ごろ、警官隊が村に入り、反対運動の主導者たちを連行しようとしたところ、今回の事件が起きた。
地元政府は事件後、村民を煽り立てている闇勢力が存在するため、今回の大規模な取り締まりに踏み切ったと発表。十数人の警官と数人の村民が負傷、100人以上の身柄を拘束したとしている。
RFAによると、8日現在、村民が釈放されたかどうかは不明だという。
事情を知る地元の人権活動家はRFAの取材に対して、政府と官製メディアは一部の事実を歪曲し、村民を悪者に仕立てていると述べた。