【オハイオ州ルイスセンター】トランプ大統領を支持する保守派の人々は、ツイッターで自分たちを「おろかな人間」呼ばわりした政治記者マーク・カプト氏に憤慨しています。そして、カプト氏のようなステレオタイプな見方こそが、アンチトランプを先導するリベラル派の偏見を物語っていると言います。
カプト氏は、トランプ支持者を「おろかな人間」呼ばわりしたことについていったんは謝罪をしましたが、7月31日にタンパで開かれた『トランプ集会』の様子をビデオで観て、またしても「まったくどうしようもない人たちだ」とツイートしました。
これに対し、独立系メディアの『ザ・エポック・タイムズ』は、トランプ支持者への主流マスメディアの偏見について検証するため、トランプ大統領の「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン(アメリカ合衆国を再び偉大にしよう)集会」に赴きました。トランプ支持者へのインタビューを実施するためです。
ニュージャージー州の主婦カトリナ・アルボさん(47)は、2018年8月2日ペンシルベニア州ウィルクス・バールで開かれた「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン集会」に「I HATE FAKE NEWS」と書かれたTシャツを着て参加していました。
「主流マスメディアは、トランプ支持者が人種差別主義者で、新しい考え方を受け入れられない頑固者だと信じています。でも、私たちのほとんどは、そうじゃないんです」とアルボさんは語ります。
彼女は、トランプ支持者は強い信念を持っているので、そのことが旧来のメディアにとって脅威になっているのではないか、と推測します。
「見ての通り、私たちは憎悪を持った人間ではありません。主流マスメディアがいつも誤解しているように、 社会の少数派を排除しようとしたり、人種差別主義者であったり、反対意見を受け入れられない、ひとつの考え方にこり固まった人間ではないのです」と彼女は言います。「われわれもまたアメリカ人です。そして、この国では多様性が認められています。つまり、異なった意見、異なった宗教、異なった背景、異なった信念が尊重されるべきなのです」
アルボさんは、「ヒラリー・クリントン支持者の妹が、アルボさんがトランプ支持者であることを知って怒った」と言いました。
「私はこう言い返したんです。『これがこの国の良さなのよ。あなたはあなたが投票したい人に投票した。わたしはわたしが投票したい人に投票した。そして民主主義的なプロセスで、新しい大統領が決まった。それは美しいことじゃないかしら』」
多くのメディアは、トランプ大統領を、彼の支持者もひっくるめて、人種差別主義者だと報道しています。
6月22日のモーニングショーで、MSNBCのホスト役ジョー・スカボロフ氏は、トランプ大統領と彼の支持者を「あからさまな人種差別主義者」だと評しました。
また、2016年9月のワシントン・ポスト紙では、ダナ・ミルバンク氏が「ヒラリー・クリントンはトランプ支持者を『負け犬』と呼んだ。それは間違いではなかった」と題するコラムを書きました。
コラムの最初の段落はこうです。
「ヒラリー・クリントンは、トランプ支持者の半数が、人種差別主義者や「負け犬」だと言ってしまったのは、選挙対策上は賢明ではなかったかもしれない。がしかし、間違ったことを言ったわけでない。 トランプの人種差別主義的な支持者たちについては、その実数を過小評価していたくらいだ」
CNNは定期的にパネリストを招いて、トランプ大統領が人種差別主義者であるかどうかについて議論しています。最近の8月7日の討論では、パネリストのひとりが、トランプ大統領がマックス・ウォーターズ民主党議員のIQを「著しく低い」と罵ったことを根拠に、人種差別主義者であると主張しました。 このときトランプ大統領を弁護したのは、アフリカ系アメリカ人のダーニ・ブライアント・フェルダー氏でした。「私の知る限り、彼は人種差別主義者ではないよ。 彼は黒人社会のために多くのことをしてきたんだから」
「より大きな利益」のために
かつて湾岸戦争の「砂漠の嵐」作戦に従軍したこともあるITマネージャーのマイク・ハリスさんは、オハイオ州ルイスセンターで開かれた8月4日の「トランプ集会」に、息子と一緒に参加していました。
「メディアは、われわれを人種差別主義者だと確信しているとようです。でも、そうじゃありません。私たちは、アメリカの利益を主張しているんです。 私はむしろ、アンチトランプ側の人たちの方こそ、人種差別主義者であり、より多くの人を傷つけていると思いますよ。 彼らが私たちを公正に評価してくれているとは到底思えません」
トリポディさんは「代金未払いの車の回収業者」です。殺処分ゼロの犬の収容施設の創始者でもあります。彼女は「メディアは私たちトランプ支持者を、教育のない『レッドネック』(白人貧困層)と考えているようね」と語りました。
彼女は、1992年にニューヨークに住み、生活が軌道に乗り始めた頃から、トランプ氏が大統領になることを望んでいたと言います。
「せっかく軌道に乗り始めた生活も、オバマがすべて破壊したんです。オバマはわざとそうしました。そして今、トランプはオバマがしたことすべてをひっくり返そうとしている。 だから私たちは、そんなトランプを愛しているのです」と、トリポディは語りました。
「現地・現物・現人で確認」
44歳のカサンドラ・アホルターさんは、初めて「トランプ集会」に参加したのは、大統領候補についての自分自身の視点を得るためだったといいます。
「彼は人種差別的なことを言わなかったし、性差別的なことも一切言いませんでした。 むしろしきりに、マイノリティや女性の地位改善について話していました」と、陸軍のベテランドライバーのカサンドラ・アホルターさんは語ります。「そして、CNNを見ていて気づいたんです。CNNは、トランプ氏の言ったことの一部を切り取って、あたかも問題発言をしたかのように報道しているということに。トランプ集会に参加するようになったのは、それからです」
「人々はCNNの報道を信じてしまっています。悲しいことです。 私は、あなたが少しでもニュースの真偽について疑問に思うなら、『現地に行きなさい』とアドバイスしています。 集会に直接行って、トランプ氏が何を言わなければならないかを自分で確かめて下さい。私もかつてメディアの報道に確信が持てませんでした。それでクリーブランドの最初の集会に行ったんです」
主要メディアのほとんどすべてが、トランプ氏に対して否定的です。 5月8日にメディアリサーチセンターが発表した調査によると、主要メディアのABC、CBS、NBCのゴールデンアワーのニュース番組は、2018年1月~4月の統計で90%がトランプ氏に対して否定的でした。
しかし、同期間にトランプ氏の全体的な仕事ぶりに対する支持率は向上しています。RealClearPoliticsの世論調査の分析によれば、トランプ氏の支持率は、昨年12月中旬の37%から4月末には43%に上昇しています。
フェイクニュース
トランプ大統領は、不正確で偏見に満ちた報道に対して、「フェイクニュース」と呼んで非難しています。大統領はツイッターで、2016年12月以来(本日8月9日に到るまで)、合計258回「フェイクニュース」という言葉を使いました。多くの場合「The FAKE NEWS」と大文字で表記しています。
6月25日、大統領はツイッターで次のように書きました。「オバマ政権と同じ移民政策をとっているのに、わわれれに対する報道はどうしてこんなにちがうのか。現実は、オバマ政権時よりきれいで、より円滑に運営されている施設で、はるかにいい仕事をしているんだ。フェイクニュースメディアはくだらない残業をしている!」
トランプ大統領の非難は一理ある
元FBI局長のジェームス・コミー氏は、2017年6月8日の上院の聴聞会で、ニューヨークタイムズ紙の一面記事が「ほとんど完全に間違っていた」と証言しました。記事は、トランプの2016年大統領選挙のメンバーが、 選挙前の1年間にロシアの諜報機関と連絡を取り合っていた、というものです。
コミー氏は、他のメディア報道も信用できないとしています。それらの報道では、トランプ陣営の大統領選メンバーがロシアと共謀していたとする、未確認情報が頻繁に引用されています。
「聴聞会にご出席の皆さんはそのことをご存知でしょう。しかし、アメリカの一般国民は知らないのです」と、上院委員会においてコミー氏は証言しました。同氏は「機密情報に関する記事を書く際には、記者自身ですら真相がよくわかっていないことが多いのです」と指摘しました。
そして彼は、ロシアスキャンダルについて「明かな誤り」といえる報道が多数あったと証言しました。
「私たちは普通の人です」
ルイスセンターのトランプ集会に参加した主婦のサブリナ・コーンズさんは、メディアが「すべて間違っている」と言います。
「トランプ大統領はいい人だと思います。この国のために最善を尽くそうとしています。何をやってもバッシングを受けていますが‥‥」と彼女は語りました。 「彼は退役軍人のためにできるかぎりのことをしています。経済は好景気です。誰もが最低の失業率の恩恵を受けています。 彼はすべてのことを正しくやっています。それでも堕落し不誠実なメディアはあら捜しをしようとするでしょう。まったくイライラさせられます」
コーンズさんは、メディアがトランプ大統領の成果をきちんと報道しておらず、「自分たちに都合よくねじ曲げて報道している」と不満を述べています。
コーンズ氏は、「私たちにだって、政治的な主張はあります。それに対して逐一バッシングを行われるのは決してフェアだとは思えません」と言います。 「私たちは人種差別主義者で、頑固者だと思われています。でも、そうじゃないんです。私たちは普通の人です。 私たちは、自分たちが本当に素晴らしいとことを国に対して行ってくれていると信じている人に対して、支持を表明しているだけなんです。それに尽きます」
マーク・ホフマンさんは、フォード製の大型トラックをバックに、トランプ支持を宣言しました。政治集会やイベントに行くときはいつもこの車です。 ニュージャージー州ニューアーク在住の48歳の彼は、自分の名刺に「マーク・ザ・パトリオット」と刻んでいます。
彼は「メディアは、私たちを愚か者だ、貧困白人層だ、人種差別主義者だ、教育水準が低いだ、と言うが、それは間違いなんだ」と語りました。
ホフマン氏は「私のトラックは、黒人から否定的なコメントをもらうより、感謝のコメントをもらうことの方が多いよ」と言います。 「トランプは民主主義者で、いつも黒人に囲まれているんだから、おかしいよね。彼がヒラリーと対決するまでに人種差別主義者と呼ばれたことがあるかい? ガセなんだよ、ガセ」
ジョン・プルツさん(62歳)は、トランプ集会に参加するための行列で待っている間に、街頭のトランプに抗議するグループから「卑猥な侮辱言葉」を投げかけられた、と語りました。
「私たちはお互い紳士と淑女のはずです。この国の勤勉な国民のはずです」
彼は、メディアがトランプ支持者を人種差別主義者扱いすることについて「まったく正直ではない」と語りました。
オハイオ州モロー郡裁判所のキム・ブッドさんは、メディアは「トランプ支持者を否定的に報道する」と言いました。
「私たちは正直者だよ。でも、それは自分たちの意見を変えないからじゃない。私たちは皆異なる意見を持っていて、そのうえで仲良くやっていかなければならないのさ。君は私の好きなものが好きではないかもしれないが、私たちはお互いのことを尊重しあうべきなんだ」