中国軍用機、韓国防空識別圏に進入も「通常の飛行」と主張

韓国軍合同参謀本部は29日、中国の軍用機1機が同日午前7時37分ごろ、韓国防空識別圏(KADIZ)に進入し、同午前11時50分ごろに出て行ったと明らかにした。韓国のF-15K戦闘機十数機が緊急発進(スクランブル)し、中国機を尾行した。

今回の飛行ルートは今年7月の進入時とほぼ同じだったという。

同中国軍用機は離於島(イオド)付近からKADIZに進入し、それからKADIZに出入りしながら、韓国東部の海域から北部の海域へ向かい、それから元のルートで引き返した。進入から4時間13分後にKADIZから出て行った。

離於島周辺は日本、韓国、中国の防空識別圏が重なる空域である。

中国軍用機がKADIZに入ったのは、今年はこれで5回目となる。

韓国国防省は先月、中国大使館の武官を呼びつけて再発防止を求めたが、中国側は「通常の飛行だ」と主張し、応じない構えだ。

防空識別圏とは、海洋に面する国が安全保障のため、領空の外側の公海上空に設定する一定の空域。国際的に認められた措置で、各国が独自に設定し、対外的に公表している。識別圏内に入る航空機には事前報告の義務がある。

 
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