【動画ニュース】中国で激化するキリスト教徒への弾圧 棄教承諾書への署名強要

中国では今年2月から、当局の認可を得ずに自発的に組織した、いわゆる「家庭教会」への弾圧が激化しています。北京最大の家庭教会「錫安(シオン)教会」が閉鎖に追い込まれたほか、浙江省に続き、河南省でも教会の十字架が強制撤去されました。さらには、信者に棄教を強要しているところもあるとのことです。

アメリカ在住の劉貽(りゅうい)牧師はツイッターに「河南省安陽市に続き、安徽省馬鞍山市でも棄教声明を強要されている」と投稿。同時に「二度とキリスト教を信仰しない」と書かれた声明文と、「二度と信仰しない。党の言うことをよく聞き、党と共に歩む」と記された、村民の署名入り個人承諾書を張り付けました。

北京キリスト教家庭教会 徐さん

「キリスト教への信仰をやめるとか、教会へ行かないといった承諾書への署名は本人はおろか、家族にも強制している。全くばかげた話だ。抑圧がひどすぎる。こんな話は聞いたことがない。文革時代に戻ったに等しい」

河南省のネットユーザーは、当局はキリスト教徒に対し、ずっとひどい弾圧を行っており、河南省では多くの教会の十字架が取り壊されたと話します。

敬虔なキリスト教徒なら当局の言うことを聞くはずがない。多くの教会が十字架の撤去を要求され、また 多くの宗教関係の場所に党の政策を宣伝する横断幕が掲げられている」

今年2月から、北京、上海、四川省、広東省、河南省などで家庭教会が弾圧され、集会場が妨害されています。当局から監視カメラを設置するよう要求された北京の「錫安(シオン)教会」がこれを拒否したところ、本部とその支部6カ所が移転を余儀なくされました。

北京キリスト教家庭教会 徐さん

「最近 家庭教会の居場所が縮小され、たくさんの十字架が取り壊された。最初は浙江省で1000件以上取り壊され、最近では河南省にも広がってきた。北京錫安教会では、警察が大家を探し出して部屋を貸すことを妨害したため、いくつかの支部が閉鎖された。キリスト教への弾圧は以前からあることであり、最近はさらにひどくなっているだけだ」

7月31日、北京市内のキリスト教家庭教会48カ所が共同声明を発表し、基本的な信仰の自由と権利を尊重するよう中国当局に呼びかけるとともに、「キリスト教を信仰するためなら、何らかの代償を払うこともいとわない」とも示しています。

 
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