物乞いも十人十色!?住みやすい(はずの)フランスの街リヨン

日本では稀で、フランスでは見慣れた光景の1つに、物乞いの人がいます。今回は街で見かけるいろんな物乞いの人についてお話ししましょう。

一緒くたにはできない、物乞い場面あれこれ

スーパーやパン屋さんで会計を済ませてホッとしてお店を出ると、ボンジュール、ムッシュー(マダム)と声をかけられれば、大抵それは物乞いの人です。出入り口に陣取って地べたに座った人にあいさつされて、びっくりして目を向けると、紙コップやお鍋など、とにかくお金を恵んでもらうための容器が置いてあります。

若い人もいれば年配の人も。人種もさまざま、子連れもいます。明日食べるパンもないんです、と悲しげに訴える人、ダンボールの切れ端に窮状を綴ってアピールする人、繁華街の人通りの多い道端で土下座して懇願している人を見かけると、いたたまれない気持ちになります。

さて、それでもさすがフランスだと感じさせるのが、物乞いのスタイル。ただただ待ちの姿勢ではなく、積極的に活動しています。メトロの車内で紙コップを手に回ってくる人、道路で信号待ちしている車の運転手を回る人、道を歩いていて普通に話しかけてくる人までいます。ものすごくひどい身なりをしているというわけでもないことも多く、いろいろな人がいるとしか言いようがありません。

毎回求めに応じることができれば良いのかもしれませんが、関わりたくないという場合もあるでしょう。そんな時は「ノン」と一言言えば、あっさり引き下がって別のところに行ってしまいます。小銭をポケットや財布から出して渡す人も時々見かけます。

なぜそういう人がいるのか、と聞くと、ある人曰く「働きたくないのよ」とのこと。皆が皆そうでもないのでしょうが、他の人のお恵みでのらりくらりと暮らせればいいという考えでやっている人もいるのかもしれません。実際、あるドキュメンタリー番組では、物乞いの1日の稼ぎはかなりあると言っていたとか。特に赤ちゃん連れの場合は哀れみを誘うため、多いのだそうです。

自立して生活できるありがたさ

物乞いでも誰でも、人が生きていくにはパンが必要。それは炎天下でも凍える寒さの日でも同じです。フランスの物乞いは残念ながら至る所にいます。こんな光景に囲まれていると、今の自分が持っている仕事や家などが当たり前ではないことに気づかされますね。

 
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