蒸し暑い夏の日にはさっぱりと、寒さで凍える冬の日にはあったかいお風呂に入るのは毎日の楽しみ、という人も多いかもしれません。ところがここフランスではお風呂に入らない人が結構いるようです。それって一体どういうことなのでしょう。今回はそのことをちょっとだけお話ししましょう。
お風呂に入らないもっともな理由とは?
その1 設備の問題のため
建物が石造りで古く、それをアパートにリノベーションした家に電話ボックスのようなシャワーブースがボコンと置いてあったりします。造り変える時にバスルームを取れるほどスペースがなかったと思われるアパートもよくあります。
建物は美しくても住んでいる人は?
また、給湯設備がタンク式で、お湯が使える量に限りがある場合も多いのです。タンク一杯のお湯を使ってしまうと、次の日の朝お湯ができるまでお湯は品切れ状態。いつ水に変わるかヒヤヒヤしながらではゆっくりお風呂なんか入れませんよね。日中掃除でお湯をたくさん使ってしまい、夜お風呂に入っている間にお湯が出なくなってしまった、という経験談も聞いたことがあります。
その2 環境のため
一年中空気が比較的乾燥しているため、汗をかくことが少ない→お風呂に入る必要を感じない、ということのようです。水道の水も肌や髪には良くないらしく、それなら入りたくないと思う人も。確かにフランス人女子でも髪の毛洗ってない…という人もいます。だってフケが…。アフリカ系の女性で髪を編み込むヘアスタイルをしている人に、毎日はさすがに洗わないだろうと思って聞くと、洗うのは1ヶ月に1回と聞いたことがあります。あれは聞き間違いだったのでしょうか。だって、ほどいて洗ってまた編むのは時間がかかるとはいえ、いくらなんでもかゆくなりそうですよね!?
そもそもシャワーでさえ毎日は浴びないと言う人もいます。またバス付きだけどシャワーしかしないと言う人、水道代が高いから…と濁す人などなど。まあ、要は設備や環境によってできた習慣の違いということなんでしょうね。
湯水のごとく使える日本はありがたい!
とはいえ、昨今の猛暑では真夏日猛暑日が連日続きました。こう来ればさすがにフランス人もシャワーくらいは浴びたくなったはず。お湯の量や水道代をあまり気にせずにお風呂に入れるなんて、日本に住んでいる人だけの特権かもしれませんね!