中国の小学校で、改修工事による大気汚染問題が多発しています。浙江省杭州市のある小学校では、新学期が始まって一週間後、145人もの児童に鼻血やじんましん、めまいなどの症状が現れました。保護者らは学校の改修工事が原因と考えています。湖北省武漢市でも全天候型トラックの校庭から異臭が生じ、児童が鼻血を出しました。
地元メディア『揚子晩報網』は9月11日、浙江省杭州市の小学生が新校舎に移ったところ、新学期開始から1週間で145人に鼻血や不快感、じんましんやめまいなどの症状が現れたと報じました。保護者らは新校舎が竣工されたばかりだからだと考えています。8月末にこの学校の教室で室内環境検査が行われたところ、ホルムアルデヒドやベンゼンは基準値を下回っていたものの、アンモニアが基準値を超えていました。
現地住民の蔡さんは、「この学校は歴史も古く、このあたりではよい学校とされている。新校舎に移った児童が鼻血を出したが、2年前に教室を改修した時にも同じことがあった。住民もこの件を注視している」と話します。
報道によると、1年生から6年生までのほとんどのクラスで、めまいや鼻血を訴える児童が確認されましたが、学校側が配布した「学校通信」には全校生徒1430人のうち、症状が出たのはわずか7人だったと記されています。
杭州市の張さんは、「監督部門がまったく仕事をしないから、この問題が繰り返される。解決する気がない。制服にも問題があり、学校用品すべてに問題がある。国の機関全体が予算を横取りしている。彼らがなすべきことをやってないのだから、問題が出ないわけがない」と憤慨します。
武漢市の小学校の一部児童にも、新学期開始後に鼻血が止まらなくなる症状が現れています。保護者は校庭の全天候型トラックから生じる異臭が原因と考えています。
湖北省のネットユーザー周さんは「学校の改修で悪臭がひどい。ホルムアルデヒドのようなおかしなニオイだ。ニオイが消えるまでは時間が必要だ。新学期が始まりもう耐えられない。情報はすべて封じられ、拡散もできない。政府の腐敗がこれ以上にないほど進んでいる」と話します。
中国では同様の問題が各地で頻発しており、陝西省西安市では今年9月から使用し始めた小学校で、新学期初日に児童が不調を訴えました。また、別の小学校2校では、新学期初日に多数の児童が欠席しました。夏休み中に行われた改修工事で室内環境が汚染されたのではないかと、保護者が懸念を抱いたためです。