【動画ニュース】湖南省の高校の結核集団感染事件 患者の学生が自殺未遂

中国湖南省の桃江県高校で昨年、結核の集団感染が発生しました。300人あまりが感染しましたが、患者の生徒1人が9月9日、自殺を図りました。一方、被害生徒らの弁護を担当する弁護士は、弁護士資格はく奪の危機に直面しています。

手首を切って自殺を図ったのは、桃江県(とうこう-けん)第四中学エリートクラスの女子高生でした。両肺に多数の空洞ができるという深刻な病状で、昨年8月に結核の診断を受けてから薬の服用を続けていましたが回復せず、衰弱が進んでいました。

この事件の弁護を引き受けた弁護士の陳科雲(チン・カウン)さんは新唐人テレビの取材に対し、自殺を図った生徒はこれで3人目だと述べました。

弁護士 陳科雲氏

「ある生徒は飛び降り自殺を2回試みたが救助された。もう一人は一週間分の薬を一度に服用したが、病院で処置を受け助かった。今回は3人目で、左手の動脈を切ったが、発見され助かった。結核の薬を服用すると聴力や視力に大きなダメージを受け、心にも大きな傷を負い、精神的にも不安定になる」

身体的なダメージのほか、進学問題についても指摘しています。生徒は進学できなくなったことに大きなショックを受け、自殺を図ったといいます。

弁護士 陳科雲氏

「彼らは全国統一大学入学試験を受験していないため、進学できない。この子は前回の湖南省教育庁前での抗議活動に参加していた1人だった。教育庁に対し、集団感染した生徒への補償と授業の実施、そして推薦入学を認めるよう求めたが、教育庁はそのような政策はないとして推薦を認めなかった。これは全く根拠のない話で、教育庁が推薦できると言えばできる。彼らは責任を取るつもりがない」

陳弁護士は先日、広東省司法庁から「行政許可取り消し案」通知を受け取り、弁護士資格のはく奪に直面しています。陳弁護士は、この事件の弁護を阻むために当局が採った措置だと考えています。

弁護士 陳科雲氏

「今年3月、広州市弁護士協会から突然脱税通知が送られてきた。私がこの事件を弁護するのを阻止するためだ。9月3日、今度は司法庁が突然私の弁護士資格をはく奪すると言ってきた」

陳弁護士は、この結核集団感染事件は深刻で、公衆衛生事件の「第二級」に該当するにも関わらず、地方政府はいまだに立件調査しようともしないと言います。弁護団は今後、裁判所に対し湖南省政府を起訴するとともに、湖南省監察委員会に告訴し、被害者に代わり公正な判断を引き続き要求するとしています。

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