中国で3ヵ月前から音信が途絶えている有名女優のファン・ビンビン(范冰冰=37)。国内外でこの事が注目を集め、脱税による拘束説や国外逃亡説などさまざまな憶測が飛び交うなか、20日、北京の裁判所はホームページでファン・ビンビンが原告となる6件の民事訴訟案の一審判決書をいっせいに公開した。この動きはいったい何を意味するのか。
ファン・ビンビン側は、広告で写真や映像が無断に使用され肖像権が侵害されたとして、国内企業6社あまりをそれぞれ相手に、謝罪記事の掲載や、(大女優にしては少額すぎる?)数万〜数十万元(1元は約16円)の損害賠償などを求める裁判を起こした。
今回公開されたこれら訴訟案の一審判決書は、原告となるファン・ビンビン側の訴えを概ね認める内容だった。
国内外でその失踪が話題になっているこのタイミングでの発表について、「当局が事態の沈静化をはかるためか」といった見方が上がっている。
ファン・ビンビンは6月初旬を最後にSNSの更新が止まり、公の場から姿を消した。
山東省出身、2010年の東京国際映画祭で最優秀女優賞を獲得し、ハリウッド映画「X-MEN」シリーズに出演するなど近年では海外でもその名が知られるようになった。