[東京 4日 ロイター] – トヨタ自動車<7203.T>とソフトバンクは4日、自動運転車による移動サービス分野で包括的な協力を推進すると発表した。トヨタとソフトバンクの本格提携は初めて。両社は新会社を設立し、2018年度内をめどに共同事業を開始、20年代半ばまでにトヨタの電気自動車(EV)「e-Palette(イー・パレット)」を活用した自動運転移動サービスを展開する。
新会社は「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)」と命名、ソフトバンクが50.25%、トヨタが49.75%を出資する。
MONETは、トヨタのコネクティッドカー情報基盤である「モビリティサービスプラットフォーム(MSPF)」と、ソフトバンクの「IOTプラットフォーム」を連携、車や人の移動などに関するさまざまなデータを活用して、新たなサービスを展開する。
世界の自動車メーカーやIT関連企業は、これからの成長市場として「モビリティー・アズ・ア・サービス」(MaaS=マース)と呼ばれるモビリティーを活用したサービスの展開に取り組み始めている。
トヨタとソフトバンクは、MONETを通じてMaaS市場の新たな事業機会を開拓。2020年半ばまでに立ち上げる新サービスでは、イーパレットを活用し、移動中に料理を作る宅配事業、移動中に診察を行う病院送迎、移動型オフィスなどのモビリティーサービスを展開する。また、将来はグローバル市場への進出も視野に入れるとしている。