心に傷をもつ若い女性と、飼い主に見捨てられた馬の友情の実話をご紹介します。
飼い主に見捨てられた馬のシェイは、食事も与えてもらえず、日に日に衰弱しました。この状況はダニーさんという女性が現れてから、ようやく少しずつ改善されたのです。憔悴したシェイに偶然に出会ったダニーさんは、自分の過去と重ね合い、シェイを不憫に思いました。彼女はそれから足しげく通いシェイに餌をやり続けました。シェイも徐々に元気を取り戻して体重も増えました。
実は、ダニーさんは幼少期に心的外傷が原因で何度も自殺を考えたことがあって、境界性パーソナリティ障害を持っているのです。そういった経験から、愛情も食事も与えてもらえず、独りぼっちになったシェイの気持ちがよく分かるのです。
ダニーさんが初めてシェイに会ったとき、シェイはとても小心者で、干草の後ろに隠れて出ようとしなかったそうです。しかし、彼女は「この馬と一生付き合うんだ」と運命を感じました。一方で、シェイとの信頼関係を築くのが非常に難しいことも分かっていました。
ダニーさんは毎日のようにシェイの体を綺麗に洗い、マッサージをして、餌をやり、面倒をみました。するとある日、シェイは自ら、頭をダニーの手のひらに優しくおくようにしたのです。これが二人の真の友情が芽生えた瞬間です。
「両方ともちょうどいいタイミングで互いの生活に入ったと思います。朝の目覚めが楽しくなりました」「シェイがいなければ、自分がここまで生きて来られなかったと本当に思っています」とダニーさんは語ります。
そして、健康を取り戻したシェイもまたダニーさんにべったりです。どこにでも彼女について行きます。シェイはよく口でダニーさんの頭をブルブル触ったり、ダニーさんの肩に頭を乗せたりして愛情表現をします。極めつけは横になって、頭をダニーさんの膝に乗せて昼寝するのです。お互いが安心していられる貴重な時間を過ごすことが最高の癒しです。
ダニーさんの献身的な看護で、シェイは元気あふれる明るい馬に変身しました。方や、生きがいを与えてくれたシェイがいたから、閉じこもっている自分が殻を突き破ることができたダニーさん。ダニーさんはシェイと一緒にいる日々の姿をインスタグラムに投稿して、フォロワーに感動を与え、喜びを分かち合っています。
Credit: Instagram︱dani_and_shay