米財務省の高官はこのほど、同省が10月15日に発表する半期に一度の為替報告書で、中国を為替操作国に指定する可能性を示した。米ブルームバーグが10月8日に報じた。中国人民元の対ドルの為替は現在、下落が続いている。
報道によると、同高官は、トランプ米政権は中国人民元の下落に注視し懸念していると述べた。また、ムニューシン財務長官が、ホワイトハウスから中国を為替操作国と認定するよう圧力を受けていると話した。
中国の為替操作国の認定は、トランプ米大統領が大統領選で掲げた公約の一つだ。米財務省は、昨年の為替報告書では認定を見送った。
中国が為替操作国に認定されると、米側の新たな貿易制裁に直面するとみられる。
米財務省の為替操作国の認定基準は、巨額の対米貿易黒字(200億ドル超過)、大幅な経常黒字(国内総生産、GDP比3%超)、持続的かつ一方的な為替介入(年間ネット為替介入額がGDPの2%超)の3項目がある。
ブルームバーグによると、過去半年間、中国人民元は対ドルで9%下落し、下げ幅としてアジア通貨のうち最も大きい。米政府は、米中貿易摩擦の激化にともない、中国当局が意図的に元安に誘導していると懸念している。
いっぽう、中国当局は7日、年内4回目となる預金準備率の引き下げを発表した。同措置によって巨額の流動性が供給されることで、元に対する下押し圧力が強まった。
ムニューシン米財務長官は7月20日、来週発表予定の為替報告書に言及した際、人民元の下落について審査すると述べていた。
(翻訳編集・張哲)
大紀元時報 エポックタイムズ より転載
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