台湾の台南市で13日、「2018年台南麻豆(まとう)総爺和風文化祭」が開幕しました。今年は青森県のねぶた祭りを招いて、大型の芸術作品が多数紹介され、参加者もともに日本文化を体験しています。
熱気あふれる今回の文化祭には、徳島県から参加した阿波踊りの団体が軽やかな足取りで踊りを披露したほか、会場では4メートルを超えるねぶたが展示され、ねぶた灯篭の製作歴40年以上の三浦呑龍(みうら・どんりゅう)さんが、絵付けのデモンストレーションを行いました。
台南市市長代理 李孟諺氏
「青森県のねぶた祭りが今年の展示のテーマだ。ねぶたに関する39体の芸術作品のほか、台南市にねぶた絵師を招いて絵付けの実演も行っていただきます」
展示室にはさまざまな形のねぶたが展示されています。作品にまつわる故事のほとんどは三国志、水滸伝、そして日本の歴史上の武将に由来しており、会場に設置された扇形をした大型のねぶたがひときわ注目を集めています。
台南市台日友好交流協会理事長 郭貞慧氏
「主に、災害が起こらないよう、そして疫病除けを祈るためのもの。だからご覧になった現在描かれている絵は、魔よけの神である鍾馗(しょうき)とその妻、そして地獄の獄卒が一緒に描かれた、非常に有名な経典の絵です」
女性の来場者
「今日はねぶた祭りの様子を実際に見ることができ、またどのように絵付けされるのかも見ることができて、とても感動しました」
子どもの来場者
「絵師の描いたねぶたがすごかった」
会場では国の重要無形文化財に認定されている能楽師の辻井八郎(つじい はちろう)さんや山井綱雄(やまい つなお)さんの能も披露され、観客は日本を代表する伝統芸能に見入っていました。