アメリカでは11月6日に中間選挙を控えていますが、民主党の大物政治家宛に爆発物のような不審物が相次いで届き、騒然となっています。これに対し、トランプ大統領は、「いかなる形式の脅しや政治的暴力も、アメリカにあってはならない」と強く非難しました。
トランプ大統領
「私が皆さんに言いたいのは、このような時に、我々は団結し、一丸となって、明確で強いメッセージを発しなくてはならない。いかなる形式の脅しや政治的暴力もアメリカにあってはならない」
最近、民衆党所属の大物政治家や著名人宛に、爆発物のような不審物が相次いで送られました。22日には、民主党の大口献金者として知られる投資家のジョージ・ソロス氏のニューヨーク郊外の自宅に、23日にはニューヨーク郊外のクリントン夫妻の自宅、24日にはオバマ前大統領のワシントンの自宅に爆発物に似た不審物が送りつけられました。
ニューヨーク・マンハッタンに位置するCNN支局にも24日、爆発物と見られる小包みが届けられ、職員らがビルから避難する騒ぎがありました。
クリントン氏とオバマ氏に送りつけられた郵便物は、シークレットサービスが途中で回収したとのことです。
フロリダ・アトランティック大学 マーシャル・L・デローザ教授
「まだ誰の犯行なのか分からない。中間選挙を控えた時期だけに非常に残念だ。頭のいかれた人または組織が、米国人を分裂させようとしている。悲しく思う」
司法専門家 ロジャース・カンフィールド博士
「誰が、何の目的でやったにせよ、これは犯罪だ。絶妙なタイミングで共和党の人々に対する暴力への注目を分散させた」
先日、トランプ大統領が最高裁判事に指名したブレット・カバノー氏を承認する過程で左派の取った言動に対し、トランプ大統領や共和党側は、国家の恥である非難しました。カバノー氏の就任後、ヒラリー前国防長官は10月9日、CNNの取材の際、「共和党には文明的に対処してはならない」と述べました。また、オバマ政権で司法長官を務めたエリック・ハンプトン・ホルダー氏は「共和党を蹴っ飛ばして追い出す」と発言しました。
暴力を扇動するこのような言論に対し、トランプ大統領は「衆愚(しゅうぐ)政治」であると、再度批判しました。
フロリダ・アトランティック大学 マーシャル・L・デローザ教授
「非文明的な行動を取ってきたのは民主党のほうであり、共和党は礼儀を守ってきた。民主党の方が愚民を組織して人を妨害し、殴り、脅している。誰が背後にいるのか分からないが…」
司法専門家 ロジャース・カンフィールド博士
「この事件に意義があるのは、我々はお互い意見が違っても、礼儀が必要だということだ」